古民家カフェの改装費用を公開|築70年の見積もり内訳すべて見せます

古民家カフェ

外装工事547万円、内装工事194万円——。

見積もりを見て最初に引っかかったのが、この2つの数字でした。古民家カフェの改装って、内装にいちばんお金がかかると思いません? 客席のレイアウトとか、厨房の設備とか、お客さんの目に触れる部分にコストが集中するイメージがありました。

実際は逆でした。いちばんお金がかかるのは、お客さんの目が行きにくい部分だったんです。

うちは今、築約70年の祖父母の空き家を家族で古民家カフェにしようとしていて、リノベーション会社から出てきた見積もりの合計は約3,759万円(税込)。この記事では、その見積もりの全項目をそのまま公開していきます。

見積もりが届くまで

リノベーション会社との打ち合わせは、母が進めてくれていました。私はIT担当なのでこのへんはノータッチなんですけど、打ち合わせの話は母から聞いています。

最初に出てきたのは、ざっくりとした概算でした。主な項目と金額だけが並んだ一覧表で、合計は3,700万円。屋根・瓦葺き替え工事費518万円、外装工事547万円、木工事298万円……という感じで、まだ「だいたいこのくらいかかりますよ」という温度感のものです。

家族の反応は、驚きというより「まあこのくらいはするよね」という感じでした。2本目の記事で失敗例を調べたとき、修繕費が想定外に膨らむパターンを読み漁っていたので、築70年ならこのくらいの覚悟はしていたんです。ただ、「覚悟はしていたけど、やっぱり高い」——正直な感想はこれでした(笑)。

で、概算だけだと具体的にどの工事にいくらかかるのかがわからない。「詳細な内訳がほしい」とお願いして出てきたのが、全24項目の見積内訳書です。

全24項目の内訳を公開

見積もりの全項目を表にまとめます。

No.項目金額(税抜)
1仮設工事917,400円
2解体工事1,352,900円
3木工事2,983,600円
4防蟻工事651,240円
5木製建具376,300円
6鋼製建具2,902,330円
7建具工事28,600円
8給排水設備工事1,228,670円
9住宅設備機器1,498,400円
10換気設備工事188,620円
11電気設備工事2,782,430円
12塗装工事495,971円
13内装工事1,945,884円
14外装工事5,469,110円
15左官工事557,250円
16屋根工事①(トイレ瓦より下部木部工事)628,600円
17屋根工事②(瓦葺き替え工事)4,556,460円
18外構工事①(ブロック解体フェンス門扉取付)3,110,889円
19外構工事②(小屋解体)325,730円
20その他工事336,770円
21エアコン工事1,107,200円
22設計費-300,000円
23諸経費1,037,420円
24値引-9,046円
合計(税抜)34,172,728円
消費税3,417,272円
合計(税込)37,590,000円

24項目。こうして並べると、「改装」の一言では片づけられない工事の幅がわかります…。

ちなみに設計費が「-300,000円」になっているのが気になった方もいると思います。おそらく以前に支払った設計費を今回の見積もりで相殺しているんだと思いますが、正確な経緯はまだ母に確認できていないので、わかり次第追記しますね。

お金がかかるのは「目立たない部分」だった

この見積もりを見ていて驚いたのは、外装工事と内装工事の差です。

外装工事は約547万円。内装工事は約194万円。外装が内装の2.8倍です。

これ、けっこう意外じゃないですか? 古民家カフェのイメージって、どうしても内装に引っ張られますよね。畳の座卓、古い梁を活かした天井、レトロな照明——SNSで見かける写真はほとんどが店内の風景です。でも実際にお金がかかるのは、外壁や屋根や外構。SNSではあまり注目されない部分に、いちばんコストがかかっています。

金額が大きい項目を見ていくと、その理由がわかってきます。

屋根工事は2つの項目に分かれていて、合計で約518万円。瓦の葺き替えだけで455万円かかっています。築70年の瓦屋根をそのまま使い続けるわけにはいかないので、これは避けられない出費なんですけど…それにしても高い!

外構工事も2つに分かれていて、合計で約343万円。ブロック塀の解体やフェンス・門扉の取り付けが約311万円、小屋の解体が約32万円。カフェにするなら入り口周りの整備は必須なので、ここも削りにくい。

鋼製建具が約290万円というのも目を引きます。窓やドアの交換ですね。木工事の約298万円、電気設備工事の約278万円も大きい。

要するに、構造や安全性に関わる部分——屋根、外壁、電気配線、給排水——にお金がかかるわけです。内装はその土台が整ってから初めて手をつけられる。順番としても費用としても、地味な工事が先に来るんですよね。

古民家リノベの相場と比べてどうか

うちの見積もりが高いのか安いのか。気になったので、古民家リノベーションの相場を調べてみました。

リフォーム比較サイトのリショップナビによると、古民家リノベーションの費用相場は最低でも300〜500万円程度。これは水回りや外壁の補修が中心の部分リフォームの場合です。フルリノでは、建物の状態や工事の規模によって500万〜3,000万円以上と紹介されていて、間取り変更や耐震補強を含む大規模なものになると費用が跳ね上がります。

うちの約3,759万円(税込)は、この相場の上限を超えています。ただ、築70年で構造補強が必要なこと、住宅をカフェに用途変更するための設備工事が含まれていること、外構の大幅な改修が入っていることを考えると、飛び抜けて高いわけではないと思っています。住宅として住み続けるためのリノベーションと、店舗として営業するためのリノベーションでは、求められる工事の範囲がそもそも違うので、単純な比較は難しいところです。

ちなみに新築で同規模の店舗を建てた場合はもっとかかるので、既存の建物を活かすメリットはちゃんとあります。物件の購入費がかからない分(うちは祖父母の家なので)、トータルで見ればかなり抑えられているはずです。

最終見積もりはまだ出ていない

ここまで書いておいてなんですが、この見積もりはまだ確定版ではありません。

全24項目のうち、実際にはやらない工事もあるそうで、今はその項目の調整を進めているところです。加えて、4本目の記事で書いたAIとの内装検討で出た新しいレイアウト案——靴のまま入れるエリアを設けたり、縁側には席を置かない案——はまだこの見積もりに反映されていません。

最終的な金額がどうなるかは、これからの打ち合わせ次第です。減る項目もあれば、新しい案を反映して増える項目もあるかもしれない…。確定したらこの記事に追記するか、別の記事で報告しますね。

3,759万円という数字だけ見るとかなりの金額ですが、70年分の「直さなきゃいけないもの」を全部洗い出した結果がこれです。3本目の記事で書いた片付けの42,000円とはケタが3つ違いますが(笑)、片付けも含めて「空き家をカフェにする」という一連のプロセスなんです。

まだまだ先は長いですが、進捗があったらまた報告します。

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